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vol.04 永沢和義 ジングルテンプレートが絶妙

今回レビューにご協力いただいたのは、ポッドキャスターのモダシンさんこと永沢和義さんです。永沢和義さんは、ブログ「モダン・シンタックス」にて、ポッドキャスト番組「Modern Syntax Radio Show」を配信していらっしゃいます。

Modern Syntax Radio Show150回では、ExPodを使って収録をしていただいた番組、 また、Modern Syntax Radio Show153回では、弊社スタッフがインタビューを受けた模様が公開されています。

記事と合わせてこちらもお楽しみください!

背中を押してもらえる

じつはブログを拝見しまして、ウチが(プレス)リリースしたその日に記事を上げてくださったと思うんですけど、これもらえたら使ってみますよと挑戦状をいただいたような感じで。よし、この人に使ってもらおうと打診をしまして。

ハイ。じつはあれは書き直していて、最初はなんでいまさらポッドキャストソフトなんだよ、ダメだろうみたいな感じで書いていて。なんだけど、違うと。それは出すからには理由がある。理由を考えて、ボクはこうなんだけど、でもボクじゃない人はいっぱいいるんで、そういう人たちのためのものなんだろう。本当にそうなのかな。お金を出すのはちょっと勇気がいるな。くれたらちょっと評価してもいいかな。で、ブログにそういうの書いたらもしかしたらもらえるかなと浅ましい気持ちがあるわけですよ(笑)。

まんまとはまりました(笑)。挑戦状と受け止めて、この人に評価してもらおうというのがきっかけで、初対面で話しているんですけど。異様ですね。

そうですか。ボクはしょっちゅうですよ。共通点というかテーマが1個あれば、通じるものがあるので、且つボクのブログ読んでくれてると、どういう人か解るし、本当の初対面ではないし。ブログの面白いのは、全然会ったことないのに、お互いブログ読んでると、風邪治ったんですかとか、こないだ買ったあれどうですかとか、すごい古い友達のような会話から入るんですよ。

わかります。で、この人に打診しようということで。

いや、有難い話ですよ。

β版を使っていただいたわけですけど、すでにモダシンさんの150回記念の番組として上がっているんですよね。そこでも話していただいてるんですが、使ってみた第一印象を。

第一印象は、マニュアルがないんで、起動して、何するのかなと思ったら、とりあえずキューシートを作って言われるがままにやり、ここで録音すればいいんだなと思ってその通りにやれば、録音ができる。普通の人には嬉しいんだろうなと思いつつも、普通の人はキューシートってなぁに?と思うと思うんですよ。ボクは本物のラジオに出て、ちゃんとしたキューシートで打ち合わせたことがあるので解るんですけど、普通の人にはわかないんじゃないかな。

番組の構成を決めるものなんですけど、キューシートという言葉が解らない?

そう。進行表とか、全体の構成とか、トークもお喋りだったりとか。すると、もっと初心者の人にいいだろうし。

実際に作っていただいたのは6コーナーでしたっけ?

7コーナーだったかな。コーナーはボンボンってキューシートの編集でコーナーを追加していくんですよ。追加するたびに、全体の尺が出るじゃないですか。で、まぁ7分ぐらいは喋らないといけないだろと。5分じゃ足りないだろうと。きっと10分は望んでないソフトだと(笑)。このソフトは2、3分を望んでいるんだろうなと、7分ぐらいで収めて。ボクは尺の長さを変更する方法がわからなかったので、だいたい1コーナー1分で、イントロとアウトロ除くと実際に喋るのは40何秒で。喋っている間にカウンターが出るじゃないですか。あとどのくらい残ってるのかなとふと見ると、もう48秒とかで。どうやって終わらせるのかなと、わーっと喋って、「次のコーナーに続きます」とか、「が、しかし」みたいにやっていると、次のコーナー、次のコーナーみたいなモードでやってたから収録はあっという間に終わる。

キューオートでやってたんですよね。

キューマニュアルにしても、キューボタンを押せと言われるんで一緒じゃんと思って。あと面白かったのは、コーナーを1分に設定してオーバーするとどうなるのかなと。許してくれるのかなと思ったら、「オーバーしてます、オーバーしてます」って真っ赤になって怒られて(笑)。

無視してもらえばいいんですけど(笑)。

わかんなくて、このトリは失敗なのかと思いつつ、次のコーナーが始まるんでつなぎをどこから始めていいのかわからなくて、「ところで」と接続詞から始めたり。それが1回目の収録で、2回目はわりと上手く出来たんですけど。キューシートって、ジングル入ってトーク入って、このコーナーでこのBGM変わったものが6つ続いて最後にジングルが鳴って、このコーナーで何喋るというメモもせずにやったので。

メモを書いておくことができるんですけど。

メモ書けるんですけど、そこまでやらない。アドリブというか自分の頭に全体の構成が入っていて、これで喋って尺がどんだけ余ったらどうしようかなというボクのアプローチだとキツイかな。でも、ボクじゃない誰かだと、きっとあのやり方はよくって、背中を押してもらえる。

そうですね。ある人が言ってくれたんですけど、曲が鳴って喋るタイミングを教えてくれる。それだけでも有難いという人もいます。

面白いのは録音しているときは長く感じるんだけど、録ったの聞くと長くもないな。ほーなるほどなぁというのは新しい発見でした。

ジングルテンプレートが絶妙

束縛されたくない人には、エキスパートモードっていうのがあるんですね。

へぇ。

収録終わりで、間があいたり、咳したらカットしたりとかできるんですけど。

わからなかったなぁ。だから失敗しちゃいけないなぁと(笑)。

本当に生放送モードでやったんですね(笑)。

全部、生ですよ。コーナー終わるたびに、次どうするんだっけって。久々にすっごい汗かきましたよ(笑)。最初に経験をして、喋れるようになってから、そういうモードがあるんだなぁと思って使うと、すごくいい番組が出来ると思う。

そうですね。まずポッドキャストに飛び込んでもらうために、できるだけ流れをシンプルにしたいというコンセプトがあって、次のステップで、ちょっと凝った編集をしたくなったときにできるようになっているんです。 ブログで訂正されてたと思うんですが、評価していただいたExPodプレミアムパックのなかにはTitleCallというジングル作成ソフトも含まれています。

わからなくって、インストールしたらソフトが3つ入って、ExPodからTitleCallが呼べるじゃないですか。あれが、1つのExPodだと思ったんですね。そのノリで録音して、記事を書くときにサイトをみたら、いろいろあると。で、訂正したんです。 TitleCallが凄くて、どう使っていいのかわからないんですけど、ウィザードに頼るしかないと。

基本的にはウィザードで使って欲しいんですけど、物足りなくてもっとオリジナリティを追求したい人には、ミキサー画面の下に「FILE」というタブがあって、wavとかmp3とかの素材をトラックにドラッグ&ドロップして編集できるんですよ。

たぶん相当な人じゃないと出来ないと思う。逆にいうと、ウィザードのテンプレートがいっぱいあって、「これじゃん」っていうのがあって、ジングルってそう変えるものじゃないじゃないですか。一発これって決まったらそれでいくから。

テストで17個ぐらい作ったのかな。ウィザードで作ってみてOKだったらとりあえず保存で。最終的に150回記念で使ったんだけど。あれはあれで単体で使えるので、これからModern Syntax Radio Showで使っていこうかなぁと(笑)。ウチのオープニングで「Modern Syntax Radio Show始まるよー」とかイントロだけ変えていっても面白いかな。

ジングルってお店でいう暖簾みたいなものでしょ。ホームページのトップバナーみたいなものなので、みなさんこだわりを持つ部分だと思うんですよね。

でもね、永くやっていくとジングル長いと飽きるんですよ。たとえば、ボクの番組聴きたい人は、番組=全体なのかというとそうではなくトークなんですよ。イントロを長くするよりも早く聞かせろというのがあるんだろうなと。というのは、ある人と話てて、かったるいのはもうやめようよと。大事なところだけさっさとボンと、これからはそのスタイルだよねと。でもまぁ始まるよというのは必要なので、イントロは作るんだけど、やるたびに、リニューアルするたびにイントロはどんどん短くなってる。

いきなりトークからでもいいわけですよね。とくに音楽にこだわる必要もなく、それぞれのスタイルでね。

でもiPodで聞いているとびっくりするんですよ。シャッフルで聞いてるからだけど、音楽が終わったら、「それでね」っていきなりトークが始まると(笑)。なのでとりあえず頭には何か入れようと思ってます。

ジングル作りたい欲求があると思って、手軽にできるようにテンプレートを用意して。ちょっとこだわりたい人は素材をちょっとドラッグしてね。

できないなぁ。だって、あのテンプレートのタイミング絶妙だもん!

あれを変にいじくったら壊しちゃう、ダメだろうと。触れないんですよ。

最大の賛辞と受け取りました。

あと、MSのボイスデータ(音声合成)1個しかない。

あれはOSによるんですけど。でもあれで作られたんですよね。

うん。だってそれしかないんだもん。

自分の声でとろうとは思いませんでした?

えっとね、自分の番組の場合は、今はMacのスピーチAPIでModern Syntax Radio Showって喋らせてるんですよ。あれと同じノリなのでOKなんですよ。他の人が機械音声でやるかどうかはわからない。

自分の番組では自分が叫べばいいと思うんですけどね。

ボクは、ボクの声(喋り)が出るまでは、ボクの声が出てはいけないかなと思って。 たまたま英語のタイトルなんでハマるんですけど、日本語のタイトルだったらツライよね。

Modern Syntax Radio Showはハマりますよね。

自分の新しい才能を発見できる

我々楽器メーカーなので、音楽との絡みにもこだわったつもりなんです。スタッフでもポッドキャスト始めたんですけど、BGMが鳴っていることのよさを感じたんですよ。二人で喋ったときに、音がないと話しの間が妙に気になったんですよ。でもBGMが鳴っていると気にせずテンポよく喋ることができたんですよ。

それはとっても言えてて、ひとりで音のしない部屋で喋ってると、おかしいんですよ、寂しいんですよ。ボクなんか外で録音して、ガヤガヤしてるところでやっているので、ガヤガヤがBGMになっているのであえて音楽を付ける必要がないんですよ。ときどき一人で喋るときがあって、そのときは必ずバックに音を付けるようにしているんです。それがないと相当ツライ。

テレビでインターネットってみたことあります?PCの画面をテレビに出すとか、相当キツイんですよ。アクセスしてるときシーンとしてるんですよ。ダメだな、テレビでインターネットはダメだなと思って。これは、テレビは常に音がしているものだという先入観があるんで、音が必要なんですよ。喋りでも後ろにどんな音流すかで雰囲気全然変わるじゃないですか。

バーでピアノとかサックスとかね。あとテンポね。テンポによってもトークって変わるような気がしますね。

受ける印象が違いますよね。

はい。あと話してる本人たちが違いますよね、気分が。

なるほどね。ボクは音楽流しながら録音することがほとんどないので、生で録音して、あとでどの音にしようかと決めてるので、普通のひとは音楽があったほうがノリが違うのかな。

我々がそうだったので、ExPodにはBGMや効果音を添付することにしたんです。

ときどき一人で喋るときはすごい遊んでいて、いろんな音を重ねているんです。小さな女の子のうふふふっていう1秒ぐらいの笑い声を、すごく薄く入れていたり、お寺の鐘のゴーんという音を伸ばして、ベースみたいに15秒位入れたり。150回やっているので、いろいろ遊んでいます。

最後に、これからポッドキャストを始めようと思っている方にメッセージをいただけますか。

まず、恥ずかしいと思うかもしれませんけど、誰も聞いていないよというのがあって、自意識過剰にならずに、まず喋って、公開しようと。ブログもそうだけど、書くことで意見もまとまるし、喋ることでモヤモヤしていたことが形になっていく。そういうのを繰り返していくと、よくわからなかった自分のものが形になって、形になったものが自分で認識できる瞬間が必ず来る。それが解ったときがすごく楽しい。

それは150回やったからこそ?

たぶん100回越えたぐらいで、ボクはこういうキャラなんだなとか、こういう喋り方をするとこうなるんだなとか、そういう風な喋り方ができる自分がいるんだなとか。ボクの場合面白かったのは、編集をしたくない、録音をそのまま流したいので、喋りながら進行とヤバい話ヤバくない話をアドリブで考えるようになる。すると、脳がすごい回るようになるんです。10分ぐらいの録音が終わったあと、汗だくになるんですよ。スポーツやってみるみたいに。それをずっとやってると覚醒されてくる、自分の中の新しい才能というか未知の部分で。それが面白い。

そうだ。なんで喋ってるのかって聞かれることがあるけど、1つは面白いっていうのはあるんですけど、ブログでテキスト書いててテキストデータは残るし、生活の中で写真というのがあって姿が残るんだけど、ビデオとか声は取る機会がない。イベントはあっても日常はない。声のデータとして残るのがよくて、死んだときに家族が懐かしんでくれたらいいなと。存在証明みたいな。

肉声としてのですね。

有名人だったら、テレビとかラジオで残るけど、普通の人にはないじゃないですか。あなたに関するデータはありとあらゆる形式で残しておくべきだと思うんですよね。遺書みたいなもんですよね。マジメに。

ブログも半年で200エントリーくらい書いて、リンクしてくれる人が100人できたときに越えるものがあります。要するに怖いわけです。これ100人見てくれてる人がいるな、下手なこと書けないなと。萎縮するの。だけど100人は今までの自分のスタイルが好きだからリンクしてくれるから、スタイルを変えたらダメなんです。

変えたくなりません?

変えたくなるけど、今までリンクしてくれた人に悪い方向に転がっちゃいけない。読者を意識するあまり内容がつまらなくなってはいけない。叩かれたら困るとかネガティブな要素で変えるのはよくない。それは連続してやってると、ブレイクポイントを乗り越えると、先が見えてくる。

すると空気を吸うように喋れるようになるし、書けるようになる。深いんです。続けるのが一番。っていうか一番大変なんだけど。やればやったで、なにかしら返ってくるので。でも返ってくることを期待してやってはいけない。

Impressions of exPod:ExPodシリーズの試用レポート

このコーナーについて

ポッドキャスターの方々に「ExPod」シリーズを実際に使っていただき、その使用感などをうかがっていきます

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